今回は、Hughes & Kettner Tubemeister18 にて、パワー管の差を検証してみました。
プリ管は標準搭載の 12AX7B に戻し、ピックアップには EMG81 を使用。
さらっと録音したサンプルではありますが、「真空管によってどこまで音が変わるのか?」を耳で感じていただければと思います。
🔍 比べたのはコレだよ!
- アンプ:Hughes & Kettner Tubemeister18(R.I.P)
- ピックアップ:EMG81
- プリ管:12AX7B(ノーマル)
- 使用真空管:
- 🤔 PM EL84(セレクト、新品)
- 🧠 TAD EL84M(高耐久・新品)
- 録音:ライン録り → UVRでギター抽出 → スペクトル解析!
PMセレクト EL84パワー管
個人的には高音域が欲しいと思う時にはPM EL84もあり。 ただし、弾いていて「もう一押し欲しいな〜」と感じる場面もある。 過去にはエレハモ(Electro-Harmonix)も使った事がありますが、 弾きやすい一方でJCM2000などでも「何かインパクトが無い」と感じることも。

TADセレクト EL84Mパワー管
TAD EL84Mはトゲが少なく、弾むようなレスポンスが特徴。 中域から低域にかけての支えがしっかりしていて、 ウォームでありながら存在感のある音が出しやすい印象です。

🎶サンプルサウンド
PMセレクト EL84パワー管
TADセレクト EL84Mパワー管
📊 比較表(PM vs TAD)
項目 | PM EL84 (ペッチャ隊) | TAD EL84M (弾む軍団) |
---|---|---|
中域 | スリム系でシャキーン | ふっくら中盛り、丸い |
高域の抜け感 | キラキラ鋭め | 抜けは抑えめ、耳に優しい |
ローの支え | うっすら(ダイエット中) | どっしり(重量系) |
弾いた感じ | 軽やか・反応速い | 太くてしなる、ぷにっと跳ねる |
印象まとめ | 「トゲあるけど抜けるよ〜」 | 「丸くて強い!もう離れないッ!」 |
🔎 サウンド分析
今回のスペクトル解析では、数値的にも耳で感じた印象が裏付けられた結果となりました。
- PM EL84 は 2〜4kHz 付近のピークが際立ち、
➡️ シャープでエッジ感の強い高域 が特徴。
弦を弾いた瞬間のアタックが明瞭に出ており、
クランチ〜ハイゲインで「抜け」を求める場面に強い印象です。 - TAD EL84M は 100〜250Hz の低域から中域にかけて安定した厚みがあり、
➡️ ウォームで弾むトーン が際立ちます。
スペクトログラムでも中域が“高原状”に広がっており、
コードストロークやリードの持続音に粘りを与えているのが見て取れました。
特に面白いのは、高域の扱い。
TAD EL84Mは耳に刺さる帯域が自然に抑えられているため、
長時間の演奏や録音でも疲れにくく、
クリーン〜ドライブまで幅広く使える安心感があります。
💡 まとめ
数値・画像・聴感のすべてで
「PMはシャープ、TADはウォーム」 という傾向が一致。
ギターソロで抜けを重視するならPM、
厚みや粘りを求めるならTAD、
用途やジャンルに合わせて選ぶ楽しみが改めて実感できました。
お粗末ですみません
⚡️使用ギター:FERNANDES MG-120Xhideモデル EMG81
⚡️演奏:自分の演奏による短いリフ(分析用サンプル)
⚡️曲:hide「D.O.D」リフより引用
※元楽曲への敬意を込めて比較用に収録しています
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